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左から向かって村松正浩監督、岡太地監督、田中智章監督、國本鐘建氏、内藤和也氏

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『MINOMAN』の制作秘話に聞きいる二人

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それぞれの作品について、先輩監督の寸評を聞く三人


CO2 in TOKYO四日目を迎えたこの日は、現役の俳優が脚本、撮影から編集まで手がけた剣劇映画『MINOMAN』と、文化庁若手映画作家育成プロジェクト作品『花になる』が上映された。上映後には、『花になる』の田中智章監督、現在、最新作『スラッカーズ』が公開中の村松正浩監督、CO2と若手映画作家育成プロジェクト両方にゆかりが深い岡太地監督、そして『MINOMAN』のスタッフ内藤和也氏、出演者の國本鐘建氏が登壇し、トークショーを行った。

内藤:入江監督も私も、本職は俳優なのですが、『仕事ではなく、自分たちで作品を作りたい』という目的で15年ほど前に入江監督を中心に“剣劇界”というグループを作ったんですね。当初は舞台やパフォーマンスをしていたんですが、映画を作りたいということになり制作したのが『MINOMAN』だったんですよ。役者をやっている自分たちで、カメラを回して、編集作業まで担当しました。

國本:僕自身も剣劇会でいろんなお芝居に出演させていただいて、そこから『MINOMAN』の制作にも携わり、出演もしました。

:プロのカメラマンではなく、出演者の方が撮影も兼任されたということで、前半は初心者的なカメラ割りも見受けられたのですが、中盤からは痺れるぐらいカッコいいカットがたくさんあって見とれましたね。

村松:『MINOMAN』はすごく現代的なテーマだと思うんですよ。だから20代の監督が撮ったのかなと思ったのですが、プロの俳優さんが撮られたということを知って驚きました。

俳優たちがプロのスタッフの力を借りず、完全なるDIYで制作した『MINOMAN』に岡、村松両監督も感心しきり。そして、話題はもう一つの上映作品『花になる』へ……。

田中:今回の作品で始めて、プロのスタッフと一緒に35mm作品を作るという経験をしました。これまでも仲間と映画を作っていたんですけど、そこで描いていたキャラクターが、“就職できない男”だったりして、それで1、2本作ったんですが、あまり見た人にウケなかったんですよね。そこで、似たような設定でキャラクターを男性から女性に変えて作ってみたら、「女性が良く描けている」という評価をもらえたりして、自分でも驚きました。『花になる』という作品の主人公は、女性ですが、自分自身が投影されたキャラクターです。

:主演の山田キヌヲさんが可愛かったですね。大人しいキャラクターが、一花咲かせるという設定は、僕の作品とも通じるところがあります。

村松:脚本を書いているときは、キャラクターに自己を投影できるとは思うんですが、いざ、撮影となって役者さんの肉体で表現されると、自分から離れていって、そのキャラクターとして存在するようになってきますよね。そこが映画作りの面白さでもあると思いますね。

プロの俳優たちが完全に自主で作りあげた『MINOMAN』。そして自主映画の監督が、プロのスタッフとともに創り上げた『花になる』。制作状況もジャンルも異なる二つの作品を同じプログラムで上映したこの日、CO2というイベントのバリエーションの豊かさを、改めて東京の観客にアピールできた一夜となったに違いない。

(写真/内堀義之)