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Posted by: HogaHolic
第3回目を迎える「三鷹コミュニティシネマ映画祭」が、今年も11月23日(金・祝)〜25日(日)の三日間、三鷹産業プラザ7階特設会場にて開催される。「映画を通じてまちを元気にしたい!」をスローガンに、三鷹市の第三セクター・株式会社まちづくり三鷹と、市民有志の「三鷹コミュニティシネマを夢見る会」が協同で開催に当たっている。

毎年ユニークな上映作品のセレクトで知られる同映画祭だが、今年のラインアップもユニーク。本映画祭のスーパーバイザーであり、伝説の名画座・三鷹オスカーの経営者を父に持つ、?Jホラーの先駆者?でもある「鶴田法男監督特集」、ビートルズ結成前とニューヨーク時代の軌跡が分かる「ジョン・レノン特集」、さらに池部、長谷川、三船、かつライス(勝新、雷蔵)、田宮など昭和のスターたちも総集合する「煌く昭和のスターたち」と新旧の注目作がそろう。

監督&脚本家による世にも珍しい生オーディオ・コメンタリー実施!!――『おろち』

さらに、Jホラーファンには見逃せない特別企画もあり。鶴田法男監督作品『おろち』の上映中に鶴田監督と同作の脚本家でもある脚本家・高橋洋氏による生オーディオ・コメンタリーを実施(有料、台数限定)。

おろち


これを逃したら絶対に聞けない、「今だから話せる『リング』シリーズ裏話!」『リング0〜バースデイ〜』の関係者が一同に集合!!

また、『リング0〜バースデイ〜』上映後に豪華メンバーによるトークショーも実現。鶴田法男監督、映画『リング』を生んだ脚本家・高橋洋、そしてモデル・雅子(貞子の母役)。さらに伴大介(貞子の育ての父・伊熊博士役)と『リング0〜』が初プロデュース作だった小川真司プロデューサー(『ピンポン』、『ジョゼと虎と魚たち』、『ノルウェイの森』)も緊急参加が決定している。

三鷹の地に、映画を愛するファンが集う3日間。ぜひ足を運んでほしい。

【第3回三鷹コミュニティシネマ映画祭】

開催日:平成24年11月23日(金・祝)〜25日(日)
上映会場:三鷹産業プラザ7階特設会場
     東京都三鷹市下連雀3-38-4
各回定員150名/全席自由席
※座席はパイプ椅子です。

【チケット代金】
11/23(金・祝)
三鷹の映画人Vol.1「鶴田法男監督特集」
上映作品名:「おろち」「リング0〜バースデイ〜」
チケット料金(税込):一日券(二本立て)、前売1,600円、当日2,000円

11/24(土)
三鷹オスカー 一日だけ復活!!第4弾「ジョン・レノン特集」
上映作品:「ノーウエアボーイ ひとりぼっちのあいつ」「ジョン・レノン,ニューヨーク」
チケット料金(税込):一日券(二本立て)、前売1,600円、当日2,000円

11/25(日)
文化庁優秀映画鑑賞推進事業「煌めく昭和のスターたち」
上映作品:「雪之丞変化」「暁の脱走」「悪名」「隠し砦の三悪人」
チケット料金(税込):一日券(四本立て)出入り自由 前売・当日券とも1,000円


○前売券販売場所(10月21日(日)午前9時より販売)
◆株式会社まちづくり三鷹(東京都三鷹市下連雀3-38-4 三鷹産業プラザ2階)
◆みたか観光案内所(東京都三鷹市下連雀3-24-3 三鷹駅前協同ビル1階)
◆インターネット予約「第3回三鷹コミュニティシネマ映画祭専用WEBサイト」
http://cinema.mall.mitaka.ne.jp/
◆全国のローソン及びWEBサイト「ローチケ.com」

○「シネマカフェ」や「チケットでお得キャンペーン」も実施!
飲食店のご協力を得て、会場に飲食コーナーも設置。映画を観た後など、軽い食事やお酒、ソフトドリンクを飲めるスペースをご用意します。(*日程、時間帯によってオープンしていない場合もあります。)また、市内の商店でチケットを提示するとサービスが受けられる「チケットでお得キャンペーン」も実施。

○映画祭のボランティアスタッフも募集中!

○お問い合せ
株式会社まちづくり三鷹
東京都三鷹市下連雀3-38-4 三鷹産業プラザ2階
電話0422-40-9669 (営業時間 平日9:00〜17:30 土日9:00〜17:00)

映画情報はこちらのサイトで紹介
http://cinema.mall.mitaka.ne.jp/

主催:株式会社まちづくり三鷹/三鷹コミュニティシネマを夢見る会/文化庁*/東京国立近代美術館フィルムセンター*(*は優秀映画鑑賞推進事業のみ)
協賛:株式会社文伸/株式会社衛生劇場*
後援:三鷹市/三鷹商工会 
協力:株式会社オーエムシー*



Category: NEWS
Posted by: toda
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 第25回という節目の年を迎える東京国際映画祭が、2012年10月20日(土)より28日(日)まで、9日間にわたり開催が決定。日本映画が上映される主な部門として、?「コンペティション」部門、?「日本映画・ある視点」部門、?「特別招待作品」部門があるが、一般公募の対象となる?「コンペティション」部門と?「日本映画・ある視点」部門のエントリーの締切がもう間近となっている。

 特に、よりエントリーが身近になった?「日本映画・ある視点」部門に注目を。3年前の第23回開催より、同部門はインディペンデント映画への積極的な姿勢が見られるようになったが、それは3年前の作品賞が『ライブテープ』(松江哲明監督)、2年前が『歓待』(深田晃司監督)、そして昨年が『ももいろそらを』(小林啓一監督)といった受賞作品群からも明らか。海外の映画祭にインディペンデントの若い映画作家を紹介する部門として、出品作品には、英語字幕をつけるサポートを提供し、その結果、海外の映画祭に多数招待される実績をあげている。昨年(2010年)の受賞作品『歓待』は受賞後、ロッテルダム映画祭をはじめ、世界中の映画祭で招待された結果、アメリカでの劇場公開、フランスを初めヨーロッパの数国での劇場公開権のセールスに成功するなどしている。

 これからの日本映画の若い監督にとって、最も必要なのは“ネットワーキング”。作品エントリーを介して、人と人との繋がりを生む映画祭に参加することで、その場を利用してぜひチャンスを掴んでほしい。
エントリー要項は下記リンクから。
※エントリー締切:7月13日

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第23回開催時の日本映画・ある視点部門特集はコチラから
(矢田部ディレクターのインタビューや、受賞監督らの特別鼎談、インタビューが読めます)

【第25回東京国際映画祭】
日程:2012年10月20日(土)〜28日(日)
公式サイト http://2012.tiff-jp.net/ja/

■コンペティション部門へのエントリー要項
http://www.tiff-jp.net/entry/competition2012/
■日本映画・ある視点部門へのエントリー要項
http://www.tiff-jp.net/entry/competition2012/japanese_eyes.html


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Posted by: toda
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『へんげ』
(c)2012 OMNI PRODUCTION


 未知の姿に“変化”する男とそれを献身的に支える妻との愛を、予想外のスケールとストーリー展開で描いた映画『へんげ』。本作の大畑創監督と『長髪大怪獣ゲハラ』の田口清隆監督が共同監督として、月刊少年チャンピオンで連載中の漫画「ハカイジュウ」(作者:本田真吾)の実写PVを製作することが大決定! 急遽、撮影に際して、エキストラにご協力いただける方を募集しているとのこと。
 
 もともと『へんげ』公開期間中に、原作者の本田真吾氏がトークゲストで来場したときの縁で、今回のPV制作に繋がったという今回のスペシャル企画。コミックと映画というジャンルの垣根を越えて、究極のエンタテインメント作品を目指すクリエイター同士のぶつかり合いに期待!
 なお、今回の実写PVは、秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」より発売される『ハカイジュウ』新刊の販促用PVとのこと。下記の募集要項をご参照の上、ご興味のある方は担当者(制作:名倉)までご連絡を!


【エキストラ募集要項】
撮影日時: 平成24年6月11日(月) Am6:30〜Am8:00 (お仕事前1時間の参加でも構いません)
集合時間: Am6:00 (集合時間に間に合わない方は別途調整致します)
集合場所: 新宿・アルタ前広場

※役どころ:<ハカイジュウ>が現れた都心で逃げ惑う通行人たち(年齢性別不問)
※予算上、謝礼、交通費及び朝食もご用意できません。ご理解、ご協力を賜りたくお願い申し上げます。


【担当者連絡先】
制作担当:名倉 愛
携帯:090-9019-2387
携帯アドレス:coco.daasu@docomo.ne.jp
E-mail:naguraai@gmail.com


Category: REVIEW
Posted by: toda

『季節、めぐり それぞれの居場所』


TEXT by 水上賢治


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『季節、めぐり それぞれの居場所』
(C)大宮映像製作所


 2010年に発表したデビュー作『ただいま それぞれの居場所』が平成22年度文化庁映画賞「文化記録映画大賞」に輝いた大宮浩一監督。もしかしたら大宮監督は、“今最も精力的なドキュメンタリー作家”と呼べるのかもしれない。2010年に前出の『ただいま それぞれの居場所』を発表したのを皮切りに、『9月11日』『無常素描』、そして今回の新作『季節、めぐり それぞれの居場所』と3年と経たない中で4作の作品を完成させている。数がすべてを判断するわけではなない。ただ、劇映画はともかくドキュメンタリーでこのスピードは異例であることは確か。しかも1作ごとに作品の強度は確実に増している。

 大宮監督の作品をざっと振り返ると、初監督作『ただいま それぞれの居場所』は、自らの理想とする介護を実現するための施設や事業所を立ち上げた若い介護スタッフたちにスポットを当て、日本の介護福祉の実状を見つめた。その語り口や演出は基本に忠実。いわゆる正統派のドキュメンタリー作品であった。

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『ただいま それぞれの居場所』(写真左)/『9月11日』(写真右)


 一方、次に発表された『9月11日』は、『ただいま……』にも登場した人物を含む若き介護施設スタッフが企画したトークイベントの一夜を、彼らの日常を織り交ぜながら記録。“とって出し”ともいうべきニュースのようなスピーディーさとライブ感を最大限生かした構成とアプローチが新鮮だった。

 また、第3作となる『無常素描』は震災から3ヵ月しか経っていない6月公開へ。このスピード対応にも驚かされたが、もっと驚嘆させられたのは被災地の風景とその地で生きる人々の言葉のみで構成されたシンプルかつ無駄を一切省いた構成だ。なぜなら、個人的に感じたことにほかならないが、大震災を題材に扱った作品を何十本と観たが、多くが同じロジックに陥っていた。それは被災地の現状を映すより、取材者の自己嫌悪を映すことが勝ってしまっていること。その中にあって『無常素描』は、まさに被災地のありのままの風景と言葉だけしか映っていなかった。今回の大震災を描いた作品で最も秀逸な作品3本の中に入ると個人的には思っている。

 この経緯をもって届けられた新作『季節、めぐり それぞれの居場所』は、いよいよ大宮監督がドキュメンタリー作家としての本領と個性を発揮してきた1作といえるかもしれない。

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『無常素描』


 作品は老舗の福祉施設、若者が立ち上げた宅老所、青森県北津軽郡にあるデイサービスセンター、被災地の宮城県石巻市ではじまった寄り合いサロンが舞台。ここで働くスタッフと利勝者の姿をカメラが丹念に追っている。介護者と利用者を通して介護福祉を見つめた大きな枠組みは『ただいま……』の延長線上にあるといっていいだろう。ただ、作品世界は大きい広がりを見せている。

 『ただいま……』は、登場人物や施設から見えてくるどこか介護福祉の現状に対するメッセージに終始してしまう面があった。それゆえ作品から見えるテーマが“介護”や“ケア”でとどまってしまった気がする。それに対し、『季節……』は登場する人々の心そのものに寄り添う。時にはその人の心の中に飛び込んでいく。登場する人々の心情をきちんと捉えた映像から見えてくるものは“介護”や“福祉”にとどまらない。人間にとっての“老い”であり、“死”であり、“生”についての意味までもが見えてくる。そして最後にタイトルにも含まれている自分にとっての“居場所”について深く考えることだろう。この普遍性を勝ち得た手腕は、大宮監督のドキュメンタリー作家としての確かな力量にほかならない。

 また、もうひとつ特筆すべきは大宮監督の短いスパンで作品を完成させるスタイルだ。これこそ大宮監督の個性なのかもしれない。あくまで私的な見解だが、『季節、めぐり それぞれの居場所』は、『ただいま それぞれの居場所』はもとより、『9月11日』にもつながると思う。この3本は被写体もテーマも重なり合うところがあるので“連作”といってもいいかもしれない。となると、おそらく“同じような被写体で同じようなテーマを扱った作品を短期間で次々と発表することに意味はあるのか?”といった意見も出るだろう。たぶん“ドキュメンタリー映画はじっくりと時間をかけて作り上げていくもの”と思っている人ほど、その考えは拭えないはず。また、“ドキュメンタリー映画=長期間取材をしたもの”という固定観念もどこかにある。ただ、大宮監督のアプローチをみていると、“同じ被写体を追いながら、それを短期間でまとめて1本の作品にしていくのもありではないか”との思いを強く抱くようになった。というのも、何事もめまぐるしく映る変わる時代。東日本大震災でさえ風化の気配がないわけではない。その中で、人の心をつなぎとめるには、やはり伝え続けるしかない。そう考えると、こういう短い間隔で発表される作品があっていいと思うのだ。
むしろ時代のニーズに応えているといっていいかもしれない。それだけに大宮監督のこの試みは支持したい。

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『季節、めぐり それぞれの居場所』



 大宮監督自身は「“介護”でもなんでもそうなんですけど、様々な問題をみるとき、どうしても社会の在り方や国の対応などからみてしまいがち。その結果、問題が大きくなりすぎて、自分と近づけてみれなくなってしまう。僕は、個人の足元というか、ひとつの点から見つめることでほかも広くみえていく。そういったあくまで個人から大きな世界につながっていくような視点であり立ち位置を大切にしていきたい。短いスパンで作品にしているのは、僕がそれぐらいの期間でまとめたくなっちゃう(笑)。今後も、自分の心に従って作っていきたいですね」と語る。

 おそらく大宮監督にとって今回の『季節、めぐり それぞれの居場所』であり、『9月11日』であり、『ただいま それぞれの居場所』で見つめた“居場所”であり、“ケア”は、これからもライフワークとして追っていくであろう題材。また、この3作で出会った人々もおそらく今後も継続して見つめていくに違いない。あくまで個人的な希望でしかないが、大宮監督のこの一連の作品が、小川紳介監督の『三里塚』シリーズや、土本典昭監督の『水俣』シリーズのような新たなドキュメンタリー・シリーズに成長していくことを切に願う。


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(C)『晴れ舞台はブロードウェイで!』〜シニア劇団の挑戦 制作委員会



 また、いみじくも“居場所”というのは、東日本大震災後の日本にとって大きなキーワードになっているといっていいだろう。そこでテーマに共通性のある2作について触れたい。

 俳優、演出家として活躍する倉田操の初監督作となる『晴れ舞台はブロードウェイで!』は、市民講座「60才からの演劇入門」に参加した面々で結成されたシニア劇団「すずしろ」の活動を追ったドキュメンタリー映画。60才から84才までの劇団員が紆余曲折を経て、なんと本場ブロードウェイの舞台に挑むまでを見つめている。表面的には“シニア劇団の奮闘記”といった趣き。でも、この作品のつく本質は“居場所”にほかならない。ここに登場する劇団員のほとんどは自身の病や家庭環境などの様々な事情で、現在の自分の生き場を見つけられないでいる。そんな団員たちが劇団という居場所を見つけ、稽古に励むな中で今ある“生”を大いに謳歌していく。作品が見つめるのは、まさに人間にとっての生きる“場所”にほかならない。

 一方、福島を舞台にした『トテチータ・チキチータ』は、一風かわった家族ドラマ。様々な理由で窮地にいる、まったく赤の他人のはずの男女4人が、ひとつの奇跡ともいうべき不思議な絆で結ばれていく。この作品の中で、重要なキーワードになるのもまた“場所”であり、“土地”。震災後の福島でロケが敢行されたことも含め、生活の基盤となる“家”であり“土地”、自分が生きてきた“場所”がいかに重要であるか改めて気づかせてくれるに違いない。

 “映画は時代を映す鏡”とはよく言ったもの。今こそ“居場所”であり、自分の生きる“場所(土地)”というものについて真剣に考えるときがきているのかもしれない。



【季節、めぐり それぞれの居場所】
2012年4月14日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国にて順次公開
公式サイト http://www.kisetsumeguri.com/

【晴れ舞台はブロードウェイで!】
2012年4月7日(土)より、渋谷アップリンクほか全国にて順次公開
公式サイト http://suzushirodaikon.com/

【トテチータ・チキチータ】
2012年4月7日(土)より、銀座シネパトス、横浜ニューテアトルほか全国にて全国順次公開
公式サイト http://www.totecheeta-movie.jp/


Category: VOICE
Posted by: toda

映画『大阪外道』石原貴洋監督インタビュー


取材・文/デューイ松田


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石原貴洋監督


 前作・『バイオレンスPM』(第6回CO2助成作品)で、昨年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭・北海道知事賞を受賞した石原監督。大阪府の大東市を拠点に映画を撮り続けてきた32歳。“新作で絶対ゆうばりに帰ってくる”という誓いを果たし、『大阪外道』で堂々のグランプリ受賞となった。
『大阪外道』は、大人も子供も食うか食われるかのサバイバルをシビアに、かつユーモラスに繰り広げる大阪の下町を舞台に、中学生の少年の成長を描いた作品。媚びない子供たちの生き生きとした表情と、外道な生き方の男たちのリアルを超えた顔を捉え、スタイル重視の作品とは一線を画す。画面のクオリティや構成にはまだまだ改善の余地があるが、観る者を圧倒する荒削りな勢いに満ちている快作だ。
今回ゆうばりに来ると、一般の方からも声をかけられるようになったという石原監督。新作への期待が高まっている中でのグランプリ受賞となったようだ。


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■グランプリ受賞と鈴木太一監督との友情
――グランプリおめでとうございます!散々聞かれたと思いますが、名前を呼ばれた瞬間はいかがでしたか?

石原:正直言って、賞は『大阪外道』か鈴木太一監督の『くそガキの告白』だと思っていたんです。呼ばれたときは「よっしゃーっ!」って感じですね。『大阪外道』と『くそガキの告白』で1・2位を取れたのが嬉しかったです。鈴木監督とは敬意を表し合ってました。授賞式翌日に鈴木監督が言ってくれたのが、「巨人軍が胴上げされているのをベンチから眺めてる気分だ」って(笑)。『くそガキの告白』はとにかく芝居が自然なところにひかれました。喧嘩のシーンやアイドルの女の子のイメージ映像がベタベタだけどとにかく良かった。「あんた天才か」って言ったら「脚本が良かったんだ」って言ってました。脚本は鈴木監督自身ですけど、自信があったみたいですね。

――授賞式後はたくさん取材を受けましたがいかがでしたか。
石原:中身のある映画を作ってよかったと思いました。メッセージは何ですかって言われて「無いです。ただの暴力ものです」っていうのはちょっと寂しい。中身のあるアツイ映画...温度の「熱い」と中身が「厚い」ですけど、そういう作品が作れてよかったです。


■“人を受け入れる”というテーマ
――改めて『大阪外道』を完成しての感想と見所を教えてください。
石原:全力投球で作りましたが、今回ゆうばりで他のコンペ作品を観ると、技術面など丁寧に作っているのが印象的でした。僕の作品は勢いだなと自覚せざるを得なかったです。前作『バイオレンスPM』は終わり方が暗く硬派な作品でしたが、今回はユーモアもあるし、子どもの純粋な部分を象徴する“みんなと食べる晩御飯”のシーンが見所です。

――今回一番見てほしいのは子供とのシーンですか
石原:本当は全部観てほしいんですけど、子供も大人もやくざもバランスよく描けているのが新しい面ではないかと思います。前回は“破滅の美学”、“暴力の虚しさ”を描いたんですけど、今回は“人を受け入れるとはどういうことか”をテーマにしています。ゆとりのある人間に何ができるか。東日本大震災が起こった後に、これはやらなきゃならないと思いました。

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■リアルを超えたキャストについて
――今回も迫力ある方々が出演されていますね。
石原:本職じゃないギリギリの人ばかり集めてます。外道役は落語家の大宮将司さんで、『バイオレンスPM』で埋められる役。喋りが上手い人です。非道は刺青の彫り師・彫政統先生です。そういう生き様の人なので、演技というレベルじゃないと思います。

――特殊メイクアップアーティストの仲谷進先生も出演されてますね。ご縁は『バイオレンスPM』からですか?
石原:そうですね。とんがってるって気に入ってくださったようで(笑)。先生から声をかけてくださって。僕からしたら「万歳!」ですよ。今回は出演を無理を言ってオファーしたらあっさり出てくださって。ものすごく気合いが入ってましたね。『大阪外道』で感心したのが、血を吐くタイミングが上手く完璧でした。

――ゆうばりでは林海象監督、大阪では仲谷先生と交流ができ、年上の方といい出会いがありましたね。
石原:子供とも仲良くできるし、年上の人とも仲良くできるんです。「変な奴」「変な奴」ってよく言われてます(笑)


■自分が変わらないといけない時期に差掛かっている
――前作『バイオレンスPM』では、早く次の段階に進みたいということで公開せずに速攻でDVDをリリースしましたが、『大阪外道』はどういうご予定ですか。
石原:今回はセオリーどおりに行こうと思っています。映画祭を回って劇場公開をして、最後にDVDを出す予定です。ここまできたら世界中の人に見てもらわないとダメだと思ってるし。いろんな人から「ちゃんと公開しろよ」って言われています。

――次回は助成金が出て新作を撮ることになります。今までは仲間で作っていましたが外部の目が入ることになりますね。
石原:僕自身、変わらないといけない時期に来ていて、次回は撮影、照明、美術といった技術面で突っ込み所のない作品にしたいですね。前回のゆうばり映画祭でグランプリを獲ったオ・ヨンドウ監督の新作『探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男』もそうだったけど、完璧でした。ああならなくちゃいけないし、それを踏まえた企画作り、脚本が僕には必要。暑苦しい映画を作るのは自分でも分かってるから、後は技術ですね。
プロのちゃんとした腕を持ったスタッフさんを迎え入れて、切磋琢磨するのみです!

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『大阪外道』
(C)daito movie production


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